【ロマン砲】DirexionデイリーS&P500ブル3倍ETF(SPXL)
SPXLはS&P500の300%に連動するやべー銘柄
DirexionデイリーS&P500ブル3倍ETF(通称:SPXL)は株式ETFです。
概要は下記になります。
- 投資対象:米国S&P500の300%
- 分配利回り:0.77%
- 経費率:1.00%
まずは、投資対象ですがS&P500はアメリカの超メジャーな株式市場指数です。
長期間にわたって年率6.5%程度で成長してきた歴史があり、基本的に右肩上がりだった指数になります。
このSPXLは、そのS&P500の300%のパフォーマンスを目指しているETFになります。
日々の値動きに対してプラス側にもマイナス側にも3倍変動することになります。
端的に言うと、リスクが3倍です。
S&P500が歴史通りに今後も右肩上がりになるなら、SPXLは年率15%程度になるでしょうが、今後も右肩上がりになるかどうかは分かりません。(日々の値動きが3倍なのであって、年率が3倍ではない)
次に、分配利回りは0.77%です。
そもそもSPXLは分配金に期待して投資する銘柄ではありません。
この銘柄は、キャピタルゲインを狙う銘柄になります。
なので、分配利回りはあってないようなものと考えておきべきでしょう。
最後に、経費率は1.00%と少々お高めです。これは、S&P500の3倍のパフォーマンスを実現するために、諸々の費用がかさんでいるためです。
この経費率も差し引いたうえで、投資すべきか考えるべきでしょう。
10年チャートとポートフォリオでの役割
下の図が、SPXLの10年間のチャートになります。
まさに圧倒的なパフォーマンスですね。
2010年頃は10ドルに満たなかった価格ですが、今や70ドルで約7倍となっています。
ちなみに、直近5年の騰落率は、256.34%です。(約3.5倍)
この10年は強気相場が続いてきましたので、この圧倒的なパフォーマンスが実現されています。
ただし、今後もこの相場が続く保証はありません。
仮にリーマンショックのような大暴落が起こった場合、騰落率はマイナス80-90%の水準になってしまうでしょう。
そこまで落ち込んだとしても保有を続け、買い増しできる根性があるかどうか、良く向き合ってから保有すべきETFです。
ポートフォリオで保有した場合の役割は、間違いなく「成長のエンジン」です。
莫大なキャピタルゲインを実現できる可能性を持っていますが、リスクも大きい、諸刃の剣です。
おススメ度
このETFについて主観的評価をしました。
リターン:★★★★★、リスク:★★★★★、おススメ度:★★★☆☆
リターン:★★★★★
インカムゲイン(配当金による益)は期待できません。
一方で、キャピタルゲイン(値動きによる益)は、S&P500が今までの歴史と同じく、右肩上がりで上昇していくなら、爆益が見込めます。
個人的には、今後の米国市場の成長は鈍化するものの、しばらく続くであろうと期待しているので、長期間にわたって保有すれば素晴らしいリターンが期待できると思っています。
リスク:★★★★★
S&P500の3倍に連動を目指すため、リスクも特大です。
下落相場を迎えた場合、S&P500が10%下落しただけでも、SPXLは30%以上下落します。
そのときにおいても狼狽売りに走らず、買い増しできるような保有割合にしておいて、リスクの軽減策を取っておくべきでしょう。
おススメ度:★★★☆☆
大きなキャピタルゲインが期待できますが、万人におススメできる代物ではありませんので、星3つとしました。
このETFを保有するにあたっては、下記のことは少なくとも把握しておく必要があると思います。
初心者の方が初めて投資をして、保有するには適しておらず、ある程度経験を積んで市場を理解している人が持つ銘柄と言えるでしょう。
特に、SPXLをポートフォリオの主力に据えることは止めておくべきです。
今でこそ相場環境が良いので大丈夫でしょうが、下落時に耐えられるのか自分と向き合うべきです。
個人的な保有状況
そんなリスク特大のSPXLですが、私の米国投資ポートフォリオにも少額ですが、保有しています。
投資額はおよそ35万円なので、全ポートフォリオの5%未満になります。
保有目的は、言うまでもないですが次の通りです。
- ポートフォリオの成長エンジン
今は市場環境が良いので、SPXLがもてはやされます。
しかし、長期視点で投資をするのであれば、大なり小なり下落局面に遭遇します。
そのときにSPXLは80%レベルで下落する可能性もありますが、自分のポートフォリオはその下落に耐えられるように設計されていますか?
もし答えがNoであるなら、徐々にポートフォリオ内におけるSPXLの保有割合を調整すべきでしょう。
長期で投資するとは、相場が良い局面だけではないのです。
相場の良くない局面で株式から資金を引き揚げてしまうことが最悪の選択なので、そうならないようにポートフォリオは設計すべきです。